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「雲と星」 

「雲と星」

スーパー銭湯の露天風呂
屋根の合間から見える青と白

ひと時我を忘れ その流れ行く様を眺める
いつも見ているはずの雲がなんだか懐かしい

幼少の頃にも見た空
何も変わっていない

美しいものしか感じなかった子供時代
空き地を跳ねるバッタの緑の鮮烈さ

誰かの肩に乗っていたとも知らず
無邪気に世界を冒険していた

人気のない夜の陸橋
漆黒の闇の中に一つの星がキラリと目に入ってきた
この光も幼い頃のそれと同じなのだろう
変わるのは心だけなのだろうか

その時ふと光が失せた
失せるはずのない光が失せた

雲だ
昼間、悠久の営みを誇らしげに見せつけた雲が
万古不易の光線を一瞬のうちに無へと追いやった

厚い雲が地平線から広く伸びている
永遠に闇に葬ったとでも言うのか

常に変わらないものは何か
幾星霜を経ても留まるのは何か

我思うが故に我ありと喝破したデカルト
意識の彼方に放出されても我はあるか?

信ずべきものは変わらないもの
死にさえ打ち勝つ強固な砦をどこに求めればよいのか

物はみな点滅していて
落ち着くことがない 人の心も然り

明日も陽は昇り、夜には星が瞬く
そして、無数の人が活動し、日々の糧を確保する
生も死も空き地の片隅に起こる些事と寸分たがわぬというのに

ベクトルにその答えを求めるべきか?
静的な事象に至誠を求めるのはひどい誤謬か?



人が人を思うその向きの堅固なること鉄の如し
ダイヤでも打ち砕けぬであろう究極の固さ

明日でも無に帰しかねない我が心になんの堅固さが宿りうるのか
人の命の不思議なこと

他者とは誰なのか
己に寸毫も係わりのない他者とは

その他者の遥かなること想像の域を絶する
然れども、信を介して他者は己となる

愛も希望も信には及ばぬ
信の高さをどうして言葉で表せよう

全てを捨ててこそ 信を手中に収めることができる
信を目指して走るのが、我が精一杯の命

己という枠の中で生きて死ぬこと
この愚かさを誰か我に教えたまえ

誰か我に教えたまえ




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