元厚生次官らの連続殺傷事件で銃刀法違反容疑で逮捕された小泉毅(たけし)容疑者(46)について、連日のように報道がなされています。ネットでは鉄砲玉説がまことしやかに囁かれていますが、私は単独犯だと考えます。暴力行為こそなかったものの、トラブルをこれだけ起こしているところを見ると、被害妄想的なところが多分にあったものと推測されます。
様々な事実が判明するにつれ、小泉容疑者が理性を失わずに用意周到に行動していたと考える人も増えたと思いますが、だからといって組織による犯罪を疑うのは早計に過ぎます。
確かに不審な点は多々あります。少し列挙してみましょうか。
◆9月と10月の2回、近所のスッポン料理店に若い女性と訪れ、2人で1万4000円のコースを注文。代金を支払ったのは女性のほうだった。
◆仕事をしている気配がないのに(報道では無職)、月62,000円の家賃の滞納もなく、生活が成り立っていた。当たり屋のようなことをしていたにせよ、不可解である。
◆小泉容疑者の弁による、「こどもの頃、飼い犬を保健所に処分された恨み。大人になったら仕返ししてやろうと、そのために生きてきた」という動機は、あまりにも突拍子がない。私も同じような経験をしましたが、だからといって関係官庁の役人を攻撃しようとは思わない。あえて攻撃するなら、保健所に引き渡した親でしょう。
◆地元の警察署ではなく警視庁に出頭した。このことから自己顕示欲の強さを主張する向きもあるが、それにしても極端な発想である。
などなど、理解しがたい点が色々とあるわけですが、単独犯を強く否定するほどでもない。
出頭直前に彼が報道機関に送ったメールには、「34年前、保健所に家族を殺された」などとあったそうですが、精神障害者と区分される人の中には、10年も20年も前のことに怒りを持ち続けている人がいたりします。下手すると30年以上も前のことについて復讐の念を持ち続けている人もいます。
そう考えると、34年前に飼い犬を保健所に処分されたことを恨みに思っていたということも十分にあり得るわけです。
11月24日の毎日新聞に掲載された立正大学の小宮信夫教授のコメントあたりが、真相なのではないだろうか。それは次のようなものです。
「動機のルーツはペットかもしれないが、自分が置かれた境遇への怒りをどこかにぶつけたいと考えたのだろう。通常は所属している集団や特定の人間に向かうが、人間関係が希薄なため、社会に向かったのではないか。」
「社会の象徴として、年金のニュースなどで騒がれていた厚生労働省の元次官が標的になった可能性がある。」
おそらく小泉容疑者は、やや幼稚な精神性の持ち主であったのでしょう。例えば、彼の「子供の頃、ペットを殺されたときには大臣や政治家を殺そうと思ったが、大学に入り、官僚が悪いとわかった」という供述も、的外れといえば的外れ。責められるべきは、吠える犬を許容しない社会であり、無思慮に犬を飼った親である。このことからも、彼の幼稚性が窺えます。
国会図書館で厚労省事務次官の住所を調べる程度の知恵はあったのでしょうけども、それは彼の幼稚性や短絡さを否定するものではないのです。高度な社会的知識と精神異常とは相当程度まで同居できるのだと私は言いたい。
彼が単独犯だと断言するほどの自信はありませんが、どこかの組織の鉄砲玉だと考えるのも短絡的です。ストレス等による精神的異常の実態をもう一歩深く洞察するならば、組織犯罪説など一蹴せざるを得なくなると思いますよ。定額給付金の件から国民の目を逸らすための方策だなどという陰謀説まがいの言説は、さっぱり信憑性を感じることができません。
人の心はたやすく壊れます。
高所恐怖症が高じて歩道橋が怖くて渡れなくなった経験から、私はあえて主張します。
ストレスがあまりに続くと心はおかしくなります。
自らの意思に反して自分が電車に飛び込むのではないかという観念に恐怖するような、おかしな心理状況にわりと簡単に陥ります。ストレスが続けば。
車線変更してきた車を「私を殺そうとした」と捉えるような妄想に至るには、なお壁がありますが、その壁もそんなに厚いものではないと今は考えております。
少女監禁や電気ショック殺人などで世間を震撼させた北九州連続殺人事件の松永被告のような異常者となると、単なる精神異常とかでは片付けられなくなると思いますが、この小泉被告に関しては十分に理解が追いつきます。スッポン料理店に同行したという女性が今後は焦点になるかもしれませんが、裏組織の人間だとかの発想は、漫画の見すぎでしょう。普通の一般人だと思いますよ。
最新の報道によれば、小泉容疑者は数百万円に上る借金を抱えていたとのことですが、多額の借金があると、まともな精神状態ではいられません。
本人的に極限まで追い詰められた故の、半ば衝動的な愚行だと断じざるを得ません。
自らの浅薄さを等閑に付して陰謀説に酔いしれる輩がもしいるのなら、私は厳しく問い詰めたい。
お前は、人の精神をどれだけ理解しているのかと。
鬱病であれ統合失調症であれ、その発生機序はいまだほとんど解明されてはいません。根本的には何にも分かっていないんです。
何が言いたいのか私自身にも分からなくなってきましたが、最後に言っておきます。
自分の理解力を絶対とみなしてはならない。
自らの理解を超える事態はいくらでも起こります。
謙虚に事実を見据える勇気を持たねば、真実には至りません。
真実に至りたければ謙虚に事実を受け入れる必要があります。
私はUFOだって否定はしません。
否定することは、ある意味で非科学的だからです。
この人類だけが唯一の知的生命体と考えることは、馬鹿馬鹿しいぐらい非科学的なのです。
だから私はUFOを否定はしません。
保留状態に留めております。
しこたま酔っ払ったので、もう筆を擱きます。
皆様、オヤスミナサイ…。
さて、ネットで調べますと、小泉容疑者の保健所がらみの話が出ておりました。
ある日、学校から帰った彼は、父親が飼い犬のチロを保健所に連れていったことを知って、大急ぎで保健所に行ったそうです。その時はチロはまだ生きてて、「手続きがあるから明日返す」などと言われたそうなのですが、次の日チロは処分されてしまったとのこと。
裏切られた思いを今に至るまで持ち続けたこと自体は、十分に理解できるところです。
でも矛先がやっぱりおかしいですよね。
厚労省の元事務次官にどれだけの責任があったと思うのか、彼に問い詰めたい気分です…。
ほんとにそうですね。私もテレビのコメンテーターがもっともらしく彼の心理を分析しているのを見て「それは違うと思うけど?」と思ったりしていました。
私自身、小さい頃、かわいがっていた猫を父親に捨てられ、そのときのショックが大きく、未だに、突然悲しみがよみがえり号泣してしまうことがあります。30年近く前の出来事なのに未だに傷が癒えません。
彼を見ていると痛々しいです。彼は深い心の闇から抜け出せなかったのでしょうね。
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